ラップじゃなくちゃならなかった、メタル・ラップという究極のラヴソング。
目次
Rage Against The Machine/S.T.
1992年作品
収録曲:A面
①Bombtrack
②Killing In The Name
③Take The Power Back
④Settle For Nothing
⑤Bullet In The Head
収録曲:B面
前回ね、ジャケットのインパクトえぐくないっすか?ってので、
そのまま今回も、
えーとですね、
単純に、
自分もそうだったっていう人、
ロールシャッハテスト、
この名前は知らなくても、有名な「妻と義母」
隠し絵、
筆者の時代は、国語の教科書に載ってたな。
ちょっと長くなってしまったけど、
そしたらびっくり、
今にも人が、炎に吞み込まれようとしている。
更に、折り畳まれたレコードの背表紙を広げたら(
ここで、この衝撃的なジャケを解説。
ベトナム戦争中の1963年、
カンボジア大使館の前で自らガソリンを被り、
そう、とんでもなくやんべえのよ。
やばいじゃなくて、やんべえ。
ジャケに込められた意味や歴史的背景を知って、ますますバンドの並々ならぬメッセージとアイデンティティを感じることになったのは自分だけじゃないはず。
アメリカのロサンゼルスで結成されたレイジ・アゲインスト・ザ・
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン結成と今作の制作まで
メンバーは、メキシカン・
そもそも、
訳すと、「機械に反抗する怒り」。
今作(
最初から最後まで、
とにかく、怒ってるわけです。
工場とか、ロボット?
それは、資本主義や科学技術の発展の象徴。
体制を意味します。
そこで慰められて夢中になって、
そしてロックやパンク、ハードロックやヘヴィ・
社会の様々な現代病である、
そんなアジテーションとパッションに満ちたハード・コア仕込みの糾弾の言葉が、どこを切ってもかっこよくてノイズすらも自在に操る一撃必殺のギター・リフと、硬質な重戦車のリズムに支えられて、
レイジ=レッド・ツェッペリン×パブリック・エネミー、
レッド・ツェッペリン
パブリック・エネミー
楽曲解説
不穏なイントロからいきなりエンジン全開、
続くデビュー・シングル②。
ライヴでは、
荒れ狂う大海にボート一艘で漕ぎ出して行く様な、
そして個人的にハイライトな⑥「
もうこれね、ギター・リフが全編完璧。
初めて聴いた時、
アウトロのザックが、
レッド・ツェッペリンの「カシミール」を思わせる、映画「マトリックス」
「爆弾」で始まり、「自由」で終わる。
その核となる「怒り」
そもそも、ロックにラップを乗せるっていう試みは、レッド・
それが「ミクスチャー・ロック」
でもレイジはこの2つを完全に一体化させて、
ザックは、所謂「歌」
ラップ一本勝負、
これが、
レイジは、
ラップじゃなきゃ、
怒りを明確に定義して方向性を持たせて、「
それが、
「俺が書く歌は、全てラヴソング」とはザックの言葉だけど、
360度全方向、政治に向かうものだった。
徹頭徹尾、
確固たる主義主張は、
ラヴ、とは対極の言葉たちだから。
愛によるヒューマニズムそのものだと思ってます。
なら、
だからこそ、
影響と遺産
システム・オブ・ア・ダウン、リンプ・
日本でも、ドラゴン・アッシュ、マキシマム・ザ・ホルモン、ライズ等が影響を公言しています。
ヒップホップとロックの融合は、1990年代後半のオルタナティブ・ロックやラップ・
内省的な色合いを深めつつあったロックの流れに、強靭な肉体感覚と闘争精神を注ぎ込んだ、武闘派のバンド・イメージの確立は大きかった。
当時のロック・
そこに聴き手を殴りつけるが如く、
勿論、レイジに熱狂したキッズ達に(筆者も含めて)、
いや寧ろ、
表現って、どれもそうだし。
それにレイジの主張にも、
別に、何も政治的じゃなくても。
ニュースもメディアも学
音楽云々ではなく、これは生きるうえでとても大切なことだと思います。
余談
使用楽器
・クレイマー社のストラト型に似たギター
「ARM THE HOMELESS(ホームレスを武装させろ)」とこれまた政治的なメッセージが書かれた、モレロの代名詞ともいえるギター。
4頭のカバが、可愛い。
そして、逆に怖い笑。
レイジ期のメイン機で、現在も愛用してます。
ネックは、ゴミ箱に捨てられていた(!)というグラファイト製。
フロント・ピックアップにはハムバッカー・サイズのシングルコイルで、「H」。
リア・ピックアップには「85」を搭載、共にEMG製。
トレモロ・ユニットはアイバニーズ製。
要は、DIY精神よろしくなオーダーメイド、カスタム・ギターです。
何度も何度も部品交換を繰り返して、漸く納得のいくギターに仕上がったとか。
秘書時代に購入し、手に入れた当初の原型はほぼないらしい笑。
・フェンダー製のテレキャス
1982年製の、アメリカン・スタンダード・テレキャスター。
ドロップDチューニング(6弦だけ1音下げること)に設定してプレイする時のメイン機。
今作では、②⑩等で聴けます。
最後に
とにかく本気で世の中を変えようとしてるんだな、
発表したアルバムはどれも名盤だし、
「
ちなみに、再結成した後の2008年の来日公演、
うん、パワーダウンというか、
あくまで、個人の感想ですけど。
今作が発売されたのは、もう30年以上も前。
でもその存在と音楽は、
今のアメリカ、
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
それではまた、次の名盤・名曲で。
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この記事を書いた人
Kazuki
合同会社Gencone GANNON運営代表